作品紹介
【A-1】犬を連れた女 La dame au chien
2011年/フランス/16分
夏の暑い午後、迷い犬を見つけた少年は、飼い主の女性を見つけ無事に送り届ける。
ラムを飲み会話を交わす二人の様子をどこか官能的に映した短編作品。
『イサドラの子どもたち』に出演したエルザ・ウォリアストンがここでも強烈な印象を残す。ジャン・ヴィゴ賞受賞。
【B-1】日曜日の朝 Un dimanche matin
2012年/フランス/20分
日曜日の朝、パリ郊外を散歩する、一匹の犬と男。
決まった道を静かに歩くただそれだけの光景ながら、見る者をわくわくさせる静かな驚きに満ちた作品。
前作『犬を連れた女』と同じ犬スティッキーが出演。カンヌ国際映画祭で批評家週間短編大賞受賞。
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【A-2】若き詩人 Un jeune poète
2014年/フランス/71分
南仏の港町セットに滞在するレミは、この町で眠る詩人ポール・ヴァレリーのように詩人になりたいと願っている。
町を散歩し、女の子と出会い、友達をつくり、詩を書こうとしては失敗する。
美しい光のなかで映し出される、一人の青年の数日間の記録。
『犬を連れた女』のレミ・タファネル主演。ロカルノ国際映画祭特別大賞受賞。
【B-2】パーク Le parc
2016年/フランス/71分
夏、公園で楽しい時間を過ごすナオミとマキシム。
だが、日が暮れて一人公園に残ったナオミは、一緒に過ごした時間を巻き戻すかのように、ゆっくりと夜の公園を歩き出す。
そうして穏やかな光に満ちていた公園が、徐々にスリルに満ちた空間へと変化していく。
本作は、カンヌ国際映画祭で上映されたほか、韓国の全州映画祭で最優秀作品賞を受賞した。
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【C】泳ぎすぎた夜
2017年/日本・フランス/79分/五十嵐耕平との共同監督
マニヴェル監督が、『息を殺して』の五十嵐耕平監督と共に青森県平川市でつくりあげた野心作。
雪の降り積もる街で、無邪気に、けれど動物のように獰猛に歩きまわる6歳の少年の一日を静かに映しとる。
ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門正式出品。
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Damien・Manivel / ダミアン・マニヴェル
1981年ブレスト生まれ。コンテンポラリー・ダンサーとして活躍後、ル・フレノワ国立現代アートスタジオにて映画を学ぶ。短編3作目『犬を連れた女』は2011年ジャン・ヴィゴ賞を受賞、4作目となる『日曜日の朝』は2012年カンヌ国際映画祭の批評家週間短編大賞を受賞。初長編映画となる『若き詩人』は2014年ロカルノ映画祭特別大賞を受賞した。長編2作目となる『パーク』は2016年カンヌ国際映画祭に出品され、ベルフォール国際映画祭(フランス)、ノヴォシネマ国際映画祭(スペイン)にてグランプリ、全州国際映画祭(韓国)で作品賞を受賞した。長編3作目、五十嵐耕平との日仏共同監督作『泳ぎすぎた夜』は、2017年ヴェネチア国際映画祭に正式出品された。続く単独監督作『イサドラの子どもたち』が2019年ロカルノ国際映画祭で最優秀監督賞受賞。
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