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【特別トーク】塩田明彦監督、『マンディンゴ』を語る。

日時2021.6.26()

【特別トーク】塩田明彦監督、『マンディンゴ』を語る。


 

6/26(土)
『マンディンゴ』13:30の回、上映後
登壇:塩田明彦さん(映画監督)
*40分程度予定。

 

70年代の初公開当時、この映画は「もうひとつの『風と共に去りぬ』」として公開されたが、テレビの映画紹介番組などを観ると、白人男が黒人少年の腹に脚を投げ出していたり、屈強な黒人がなぜか釜ゆでにされていたりとまるで文芸大作の気配がない。腑に落ちない気分のまま場末の二番館に出かけみると、これは全編に渡り、異様な緊張感の続く衝撃作で傑作だった。

ところが後に知ったところによると、公開当時、アメリカではこの映画に対して猛烈なバッシングが渦巻き、監督のリチャード・フライシャーは作家生命の危機に陥っていたという。

それでは何が問題だったのか。何がそれほどまでに当時の進歩的アメリカ人たちを激怒させたのか? 時代が異なるとはいえ、なぜ劇中あからさまな残酷スペクタクルショー的場面すら持つ『アミスタッド』(97)はそうした批判を免れ、『マンディンゴ』だけが嫌われたのか。

この点について、自分もまた歴史映画を撮るかもしれないひとりの映画監督として再検討してみたい。

 


塩田明彦 Shiota Akihiko

1961年京都府生まれ。99年、監督・脚本作品『月光の囁き』と『どこまでもいこう』が2作品同日劇場公開され、国内外で高い評価を得る。2001年には『害虫』がヴェネチア国際映画祭現代映画コンペティション部門正式出品の後、ナント三大陸映画祭で審査員特別賞、主演女優賞(宮崎あおい)を受賞。02年放送のハイビジョンドラマ『あした吹く風』でATP賞・優秀作品賞と総務大臣特別賞をダブル受賞、また03年公開の『黄泉がえり』は異例のロングランヒットとなる。05年には『カナリヤ』『この胸いっぱいの愛を』が相次いで公開、07年に公開された『どろろ』は大ヒットを記録した。近作に『抱きしめたい・真実の物語』(14)、『昼も夜も』(14)などがある。『風に濡れた女』(16)ではロカルノ国際映画祭にて若手審査員賞を受賞。小松菜奈と門脇麦をダブル主演に、成田凌も交えた『さよならくちびる』(19)も高い評価を得ている。著作として、映画美学校での講義を採録した『映画術 その演出はなぜ心をつかむのか』(イーストプレス)がある。

 


 
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『マンディンゴ』@出町座 6/18(金)より2週間限定上映!

上映情報はこちら▶ https://demachiza.com/movies/9490
作品公式サイト▶ http://mandingo-japan2021.jp/