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【延期】【4月】第2回 映画批評月間 ~フランス映画の現在をめぐって~ in 関西 来場情報

日時2020.4.14()2020.4.15()

【延期】【4月】第2回 映画批評月間 ~フランス映画の現在をめぐって~ in 関西 来場情報

この度、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、4月に登壇を予定していたセルジュ・ボゾン監督の来日がキャンセルとなりました。
楽しみにしてくださった皆様方にはご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

また、出町座での映画作品の上映については予定通り実施致します。
また、4/14(火)同志社大学寒梅館で予定していました『ティップ・トップ ふたりは最高』の上映は出町座にて実施致します。
ほか、変更や更新情報があり次第、こちらに掲載いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


昨年よりスタートした「映画批評月間」では、フランスの映画媒体、批評家、専門家、プログラマーと協力し、最新のフランス映画を選りすぐり、ご紹介しています。第2回目となる今回は、フランスだけではなく、世界中の主要な映画作家たちの製作を積極的に支援しているアルテ・フランス・シネマ ディレクター、元ロカルノ映画祭ディレクターのオリヴィエ・ペールにセレクションを依頼。フランスの近作より最も優れた作品を選出いただきました。それらの作品の上映とともに、日本の映画批評家たち、監督たちと同氏のディスカッションも行います。
 

▶企画詳細はこちら◀

 


 

4/14(火)同志社大学寒梅館クローバーホール
『ティップ・トップ ふたりは最高』上映
アフタートーク:セルジュ・ボゾン監督×廣瀬純(批評家)

4/11(土)、4/15(水)出町座
トーク:セルジュ・ボゾン監督×廣瀬純(批評家)

 

【上映スケジュール】
4/10(金)J=P・モッキー『今晩おひま?』
4/11(土)S・ボゾン『マダム・ハイド』
4/12(日)J=P・モッキー『言い知れぬ恐怖の町』
4/13(月)J=P・モッキー『赤いトキ』
4/14(火)S・ボゾン・トップ ふたりは最高』*出町座にて上映
*同志社大学寒梅館クローバーホールでの上映&トークはキャンセルとなりました。
4/15(水)S・ボゾン『マダム・ハイド』

*3月開催プログラムは終了しました。
**上映時間未記載のものは確定次第掲載します。


 

セルジュ・ボゾン特集 Rétrospective Serge Bozon

セルジュ・ボゾン

1972年、フランスのエクス=アン=プロヴァンス生まれ。1988年に初めての長編作『友情』を発表し、その名を知られることになる。次作『モッズ』(2003)では、作風をがらりと変えたミュージカルコメディで反響を呼び、ベルフォール国際映画祭にてレオ・シェア賞を受賞、その他30以上の国際映画祭にノミネートされる。また3年後に発表した、第一次世界大戦を描いたシルヴィー・テステュー主演の『フランス』(2007年)では、ジャン・ヴィゴ賞を受賞、カンヌ国際映画祭の監督週間に招聘される。その後、イザベル・ユペール、サンドリン・キーベルラン、フランソワ・ダミアン出演によるコメディ『ティップ・トップ ふたりは最高』(2013)を製作、カンヌ国際映画祭の監督週間にて上映。さらにイザベル・ユペール主演の最新作『マダム・ハイド』では、第70回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に選出される。また監督以外にも映画批評家として、「カイエ・デュ・シネマ」、「So Film」などの映画雑誌に寄稿。俳優としても『倦怠』(セドリック・カーン)、『青の寝室』(マチュー・アマルリック)などに出演している。
 


 

マダム・ハイド Madame Hyde

フランス/2017年/96分 ★4/11(土)上映、4/15(水)上映&セルジュ・ボゾン監督×廣瀬純さんトークあり。
出演:イザベル・ユペール、ロマン・デュリス、ジョゼ・ガルシア ほか

パリ郊外の高校に勤める内気な物理学の女性教師ジキルは生徒たちから見下されている。ある日、彼女は、実験中に失神し、神秘的で危険な力を感じるようになる。スティーヴンソンの代表作『ジキル博士とハイド氏』を、19世紀後半のブルジョワ社会ではなくパリ郊外、現在を舞台に、また男性ではなく女性を主人公に、自由に脚色されたボゾンの最新作。
「トリュフォーが『野生の少年』で試みたように、学ぶということを映画でどう描くか、教育の重要性、難しさを見せたかった。そのため、冒頭で主人公はまだにそこに至っておらず、ふつうの方法では変えられない状況にいる。そこにスティーヴンソンが介入してくるわけだ。」(セルジュ・ボゾン)
 


 

ティップ・トップ ふたりは最高 Tip Top

フランス=ルクセンブルク/2013年/106分 ★4/14(火)同志社大学寒梅館クローバーホールにて上映&セルジュ・ボゾン監督×廣瀬純さんトークあり。
出演:イザベル・ユペール、サンドリン・キーベルラン、フランソワ・ダミアン、キャロル・ロシェ

フランス北部でアルジェリア系の情報屋が殺された。その情報屋は、地域のドラッグの密売に関わっていたが、警察署内部を探るため、ふたりの女性監察官、エスターとサリが派遣された。ひとりは殴りこみをかけ、もうひとりは覗き見る…そう、ふたりは最高のコンビ!__「ボゾンはかつてゴダールが取った方法を応用してみせる。犯罪映画を口実にまったく別のものを語ること。では本作では何が語れているのか、おそらく傑出した前作のタイトルの中にその答はあるだろう、つまり『フランス』である。(オリヴィエ・ペール)

 


 

ジャン=ピエール・モッキー特集 Rétrospective Jean-Pierre Mocky

ジャン=ピエール・モッキー

1933年ニース生まれ。長編だけでも67本の作品を監督し、フランス映画の中でもどこにも分類できない、ユニークな映画作家。法律の勉強を終えた後、フランス国立高等演劇学校に入学後すぐ、舞台、映画界の両方でその美貌と才能で一気に若手俳優として頭角を現す。ルキノ・ヴィスコンティ監督作『夏の嵐』で助監督を務め、その後、脚本を書き、自ら監督を希望した『壁にぶつかる頭』(1958年)は結局、ジョルジュ・フランジュが監督し、主演することに。1959年にようやく処女長編作『今晩おひま?』を監督し、商業的、批評的に成功を収める。「ヌーヴェルヴァーグの従弟」のような作品と評されるが、風刺的でメランコリック、そして類をみない反体制的な作風でほかとは一線を画し、メインストリームから外れた場所で、自由に映画を撮り続ける。ラブコメディから風刺的コメディ、あるいは犯罪映画や軍隊もの、政治的作品から幻想的な作品まで、ひとつのジャンルにおさまることなく、慣例化された制度、価値には反旗を翻し、アナーキーな世界観や荒々しいまでのユーモアを一本ごとに刻印してきた。そうしたモッキーの魅力は多くのスター俳優たち、フェルナンデル、ミシャル・シモン、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャンヌ・モローを引きつけ、彼の作品に出演している。名優ブールヴィル、ミシェル・セローとは特に多くの作品でタブを組んできた。2019年8月8日逝去、享年86歳。
 
 
 
 
 
 
 


 

今晩おひま? Les Dragueurs

フランス/1964年/78分/モノクロ ★4/10(金)上映!
出演:ジャック・シャリエ、シャルル・アズナブール、ダニー・ロバン、アヌーク・エーメ ほか

土曜日の夕暮、フレディとジョゼフは、セーヌ河岸で偶然出会い、女の子を「ひっかけに」街に繰り出す。二十歳の装飾家でプレイボーイのフレディは「理想の女性」を探し求めている。かたやまじめな銀行員ジョゼフは妻を見つけ、家庭を持つことを望んでいる。アンバリッド、サン=ジェルマン=デ=プレ、シャンゼリゼ通り、モンマルトル、彼らは、様々な女性たちと出会い、彼女たちの人生を垣間見ることに。29歳のジャン・ピエール・モッキーが自伝的な要素を交え、ささやかなテーマながら大胆な作風で、ほとんどロケで撮り上げた処女作。日本で公開された唯一のモッキー監督作品でもある。
 


 

言い知れぬ恐怖の町 La Cité de l’indicible peur

フランス/1964年/92分/モノクロ ★4/12(日)上映!
出演:ブールヴィル、フランシス・ブランシュ、ジャン・ポワレ、ヴェロニク・ノルデー ほか

逃亡した偽札偽造者の捜索に乗り出したシモン・トリケ警部は、オーヴェルニュ地方の想像の村、バルジュにたどり着くのだが、そこには摩訶不思議な住民たち、出来事があふれていた……。ベルギーの幻想小説家ジャン・レーの原作を自由に、幸福感と繊細さとともにモッキーが映画化。モッキー作品にかかせない俳優のひとりブールヴィルが風変わりな警部役を魅力一杯に演じている。撮影はラング、オフュルス、ロッセンらの作品も手がけた偉大なカメラマン、オイゲン・シュフタン。製作当時あまりにも「とっぴな」作品とされ再編集を強いられたこの傑作「詩的幻想映画」を、今回は監督自ら「ディレクター・カット」として蘇らせたバージョンで上映!
 


 

ソロ Solo

フランス/1970年/87分 ★3/9(月)18:45〜上映&オリヴィエ・ペールさん×北小路隆志さんトークあり。
出演:ジャン=ピエール・モッキー、アンヌ・ドゥルーズ、デニス・ル・ギヨ ほか

魅惑のヴァイオリン奏者のヴァンサン・キャブラルは宝石泥棒でもある。彼の弟のヴィルジルはアナーキストのグループに属していて、殺人にも手を染めていた。ヴァンサンはこれ以上の殺戮が繰り返されないように、警察より先回りしてヴィルジルを追いかけるのだが……。「70年代、モッキーはB級犯罪映画を自ら主演し、連続して撮っている。アクションに次ぐアクション、そして演出のアイディア満載の本作は68年五月革命直後についてのモッキー自身の考察から出発している。シニックなアンチヒーローを演じるモッキー、ジョルジュ・ムスタキのテーマ曲によって愁いを帯びたロマンチシスムに包まれたフィルムノワール。」(オリヴィエ・ペール)
 


 
 
 

赤いトキ L’Ibis rouge

フランス/1975年/80分 ★4/13(月)上映!
出演:ミシェル・セロー、ミシェル・シモン、エヴリーヌ・バイル

孤独な会社員ジェレミーは赤いマフラーで次から次に女性たちを絞め殺してきた。同じ界隈に住み、賭博好きレーモンは、借金を返済するために愛する妻のエヴリーヌに宝石を売るよう頼む。そんなふたりが出会い、ある計画が立てられることに……。「フレドリック・ブラウンの推理小説『3、1、2とノックせよ』から着想を得た本作は、ファンタスティックかつポエティックにフランス社会を描いたモッキーの代表作のひとつ。本作が遺作となった偉大な俳優ミシェル・シモンへのオマージュでもあり、サン=マルタン運河沿いで多く撮られていることもあり、とりわけ『素晴らしき放浪者』や『アタラント号』の記憶が蘇ってくる。」(オリヴィエ・ペール)
 
 
 
 

 
*左から『今晩おひま?』『言い知れぬ恐怖の町』
 
 
*左から『ソロ』『赤いトキ』