あまりにもピュアで鮮烈!かつてないヒロインの誕生!
『枝葉のこと』二ノ宮隆太郎監督×女優・萩原みのりが
全霊をかけて挑んだ美しいほどに孤独な青春映画!
【INTRODUCTION】
東京国際映画祭・日本スプラッシュ部門正式出品ほか国内外映画祭で話題となった、今泉力哉監督作品『退屈な日々にさようならを』(第6弾)、上映館数350館、動員224万人を突破し、社会現象と化した上田慎一郎監督作品『カメラを止めるな!』(第7弾)など数々の話題作を輩出したENBUゼミナール主催の「シネマプロジェクト」。
今作の監督は、ロカルノ国際映画祭ほか世界各国の映画祭で高く評価され、鮮烈な印象を刻みつけた『枝葉のこと』も記憶に新しい二ノ宮隆太郎。前作では自身が主演した自叙伝とも言うべき作品だったが、今作は、自身は出演せず、ある若い女性の生きざまをスクリーンに焼き付けた。
主演のみのりを演じるのは、『ハローグッバイ』(17)、『転がるビー玉』(19年度公開予定)等、今まさに映画女優として活躍目覚ましい萩原みのり。常に苛立ちを隠せず、しかし心の奥底に優しさを秘めた類まれな役どころを見事に演じている。
【STORY】
みのり、21歳。海辺の町、鎌倉でお婆ちゃんと二人で暮らしている。観光客が立ち寄る小さな甘味処でアルバイトをしている彼女は、日々の生活の中で出会う男たちに絶対に屈しない。大男にも平気で喧嘩を売り、持論を投げつける。誰にも媚びない、甘えない、みのり。そんな彼女だが、ある日親友の理恵子と未来を想像した時、現実と向き合っていなかった自分に気付いてしまう。
お嬢ちゃん、今こそこのぬるま湯を抜け出し、自分の人生を歩み出せ!
【CAST】
みのり役:萩原みのり(はぎわらみのり)
1997年3月6日生まれ。愛知県出身。「放課後グルーヴ」(13)でドラマデビュー後、映画『ルームメイト』(13)で映画デビュー。その後、映画・ドラマなどで活躍。15年ドラマ「表参道高校合唱部!」でレギュラー出演し話題に。映画『昼顔』『心が叫びたがってるんだ。』『ゆらり』『僕の好きな女の子』『もぎりさん session2』など出演作多数。待機作に映画『転がるビー玉』『37Seconds』などがある。
「二ノ宮監督からこの作品で主演をやってほしいと声をかけていただいたときの私は、いろんな薄っぺらさに嫌気がさして、周りのことも自分のことも大嫌いで、役者を辞めることばかり考えていました。
この作品は私の、役者を続ける、役者で生きていく、という決意の作品でもあります。撮影から一年が経ち、やっと皆様にお届けできるということで、とてもドキドキしています。沢山の人の心に届くような作品ではないかもしれません。ですが、しっかりと、劇場で見届けてもらえると嬉しいです。」
【DIRECTOR】
監督:二ノ宮隆太郎(にのみや りゅうたろう)
鈍牛倶楽部所属。1986年 8 月 18 日生まれ。神奈川県出身。2012年、初の長編作品『魅力の人間』が第 34 回ぴあフィルムフェスティバルで準グランプリを受賞し、海外映画祭でも好評を博す。 2017 年、監督、主演を務めた長編第二作『枝葉のこと』が第 70 回ロカルノ国際映画祭に日本映画から長編部門に唯一選出される。本作が劇場公開デビュー作となる。 2019 年 9 月28 日、長編第三作『お嬢ちゃん』が公開予定。 2019 フィルメックス 新人監督賞グランプリを受賞する。長編第四作『逃げきれた夢 仮 』の製作が決定。初めて商業映画を監督することになる。映画監督、脚本家、俳優として活動する。
「監督しました二ノ宮隆太郎と申します。上映時間、130分間の大半はくだらないかもしれません。ですが、絶対にくだらなくない、一人の若い女性の人生への思いは映っていると思います。
初めて女性を主人公にした作品を作りました。女優、萩原みのりの魅力を映画で表現したかったからです。
自分が監督するしか作れない映画は作れたと思っています。
ぜひ観ていただけたら幸いです。」
【コメント】
切り取られた日常描写、言葉たちのリアルさは、本気で憧れる。
桂正和(漫画家)
どういうわけか、この映画を観ていると傷ついた。映画を観た帰り道、噴き出すように泣いてしまった自分に戸惑う。「そうか、あれは私自身の過去だ」。きっと全ての大人がそう思う。
いつもは臆病な萩原みのりが、自身の「ぜんぶ」を殴りつけるように演じていく姿に、観客としておなじ俳優として、どうしようもなく胸がつまる。観ないことには始まらない。観ないことには終われない。
酒井若菜(女優)
主人公を不機嫌にするという発明。映画を見るだけで二ノ宮隆太郎の監督作だとわかるその寡黙で木訥な作風にいつも嫉妬する。そしてそこに必ずある愛。こういう映画をつくりたい。いつか必ず。そのときは萩原みのりと二ノ宮隆太郎をキャスティングして。
今泉力哉(映画監督)
やり場の無い怒り。
合コン、カラオケ、ケータイ、ナンパ・・・。
海を前に、漕ぎ出せない若者達。
俺たち大人のせいだな、これ。
ごめん。
光石研(俳優)
みのりちゃんの挑むような眼にやられた。
みのりちゃんて、あんな感じだったっけ?と思うほどスクリーンの中の彼女はまるで本人だった。
言いたいこと言えて自分という信念を持っている彼女は本当にとても美しい。
私はなんだかとても誇らしい気分だよ。
西田尚美(女優)
最初から最後まで面白かった。主人公みのりに関係ある人やぜんぜん関係ない人がたくさん出てきてとにかく話す話す。そういう群像モノって主人公が薄くなりがちだけど、ところが完全にみのりの映画なんだ。そこがすごい。あと舞台を海辺の半径300mぐらいにしていることもいい。あと「枝葉のこと」もそうだったけど「大人」俳優たちがすごくいい。いいことしかない。
山内ケンジ(劇作家・映画監督)
実生活クズ(たぶん、かなり)だが映画を撮らせると異様な才能を発揮する二ノ宮隆太郎が、とうとう女主人公の物語を撮った。しかも主演は、愚直なまでに正直で野蛮な女優萩原みのり。ふたりの共闘と対決が画面から溢れ出している。
豊島圭介(映画監督)
130分すべてのフレームが愛おしい。完璧な映画
曽我部恵一(ミュージシャン)
エンドクレジットが唐突に流れた時、自分の見ていたものが映画だったことを思い出す。ここは現実の人生であり、どうあがいても俺はみのりに和風ラーメンを注文することは出来ない。それでも俺は、確かにあの夏を、みのりと過ごしたのだ。
金田康平(歌手/THEラブ人間)
二ノ宮監督作は二ノ宮君自身が主演だから成立すると誰もが思っていた。
そんな予想を飛び越え、大傑作を作った萩原みのりと二ノ宮隆太郎、本当に恐ろしい…。
宇賀那健一(映画監督)
不器用な人々の綺麗事のない日常が、とにかく愛おしい。
すべての登場人物を憎めない。さすが二ノ宮演出。
和風ラーメンを食べてみたい。僕も、アンニュイな萩原みのりに睨まれたい。
渡部亮平(脚本家)
「くだらねぇとつぶやいて、さめたツラして歩く」と人気ロックシンガーが歌っているが、あの曲の孤独と苛立ちは、そのまま彼女だ。「萩原みのり」。
僕らはもうあの顔を忘れることができない。
夏が来るたびに思い出したい。
それくらい好きな映画。
まつむらしんご(映画監督)
決して核心には迫らない普通の人々の普通の会話。それは紛れもなく僕らの生活。そこに主人公・みのりは僕らが無意識に避けていた答えに似た言葉を吐き捨てる。
生きる事の痛みを静かに、強く表現する女優・萩原みのりの存在感は圧倒的。映画に愛されてる女優さんだなと改めて感じた。
松室政哉(ミュージシャン)
『お嬢ちゃん』2018年/日本/130分
製作・配給:ENBUゼミナール
監督・脚本:二ノ宮隆太郎
撮影監督: 四宮秀俊
助監督:平波亘
プロデューサー:市橋浩治
出演:萩原みのり、土手理恵子、岬ミレホ、結城さなえ、廣瀬祐樹、伊藤慶徳、寺林弘達、桜まゆみ、植田萌、柴山美保、高岡晃太郎、遠藤隆太、大津尋葵、はぎの一、三好悠生、大石将弘、小竹原晋、鶴田翔、永井ちひろ、高石舞、島津志織、秋田ようこ、中澤梓佐、カナメ、佐藤一輝、中山求一郎、松木大輔、水沢有礼、髙橋雄祐、大河内健太郎