シナリオ ジャン=リュック・ゴダール

上映スケジュール

2025/9/12 金 〜 10/9 木

9/12 金 〜 9/13 土 ▶︎ 17:05-(18:05終)
9/14 日 〜 9/18 木 ▶︎ 16:00-(17:00終)
9/19 金 〜 9/25 木 ▶︎ 15:55-(16:55終)
9/26 金 〜 10/2 木 ▶︎ 09:20-(10:20終)
10/3 金 〜 10/9 木 ▶︎ 09:20-(10:16終)
*10/9終映

料金

1700円均一
*招待券、未来券使用不可
*サービスデイ割引適応外
*会員の方はスタンプ1こ押します

【トークイベント】
9/13 土 18:20-(60分予定)
登壇:堀 潤之 さん(映画研究・表象文化論/関西大学文学部教授)*本作字幕監修
参加費:500円 定員:50名 自由席 開場:18:10

*上映とは別プログラムで行います。本作ご鑑賞の方ご参加いただけます。
**実施1週間前(9/6)AM10:30から電話予約を受付。券売は当日出町座受付にて。
▶予約詳細はこちら◀

【ご注意事項】
*諸事情により中止または登壇者が変更になる可能性がございます。あらかじめご了承ください。
*いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後の鑑賞券の変更や払い戻しは致しません。
*場内でのカメラ(携帯カメラ含む)・ビデオによる撮影、録音等は固くお断りいたします。
*上記の事項を守られない等、非常識な行動が見受けられた際は、当方の判断でご退出いただく場合があります。

公式サイト

2022年9月13日にこの世を去ったとき、ジャン=リュック・ゴダールは自分が書いたシナリオに従って自発的な死を遂げた。

2年前から彼は『シナリオ〔Scénario〕』と題した、エクランノワール・プロダクションのミトラ・ファラハニとアルテとの共同製作による最後の⻑篇企画に取り組んでいた。
モンタージュの構想を記した手帳やノートが、アイデアを明確にするために何冊も作られた。

ところが、ジャン=リュック・ゴダールは死の数日前になってカードを切り直し、二部構成の映画を仕上げるように指示を出した。
それに従ったのが『シナリオ〔Scénarios〕』である。

その一年前、2021年10月には、『シナリオ〔Scénario〕』の企画の構想をアシスタントのジャン=ポール・バタジアとファブリス・アラーニョに説明していた。
その説明の模様を収めたのが、二番目の映画『シナリオ:予告篇の構想』である。

この2本の映画『シナリオ』(18分)と『シナリオ:予告篇の構想』(36分)は2024年のカンヌ国際映画祭クラシック部門で初上映された。

 

 


 

『シナリオ』Scénarios
監督:ジャン=リュック・ゴダール
概要(エクランノワール・プロダクションによる)

「シナリオ」とは、物語を語るやり方に映画が与えた名前であるとともに、ジャン゠リュック・ゴダールが自 身の最後の映画に付けることにしたタイトルでもある。この映画は、彼が自発的な死を遂げた文字通りの前日に作られたが、だからといってそれは完成に至らないわけではなく、まさしく未完成であるという状態で実現されることになるのだ。さて、『シナリオ〔Scénario〕』は最終的には複数形で『シナリオ〔Scénarios〕』と書かれ、「DNA 基礎を成す要素」と「MRI オデッセイ」の二部構成となる。DNAとは生物学的な署名であり、それが人間主体を特異なものとして構成する。MRIは医学的な画像と衰弱した身体の苦しみを思い起こさせ、主体が磁気共鳴の戯れのうちに溶解していくことを暗示する。こうして厳密に物質主義的なやり方で起源と衰退を喚起する2つの極のあいだで繰り広げられるのは、ある主体の物語、ノートと画像を混ぜ合わせ、18分に凝縮したものからなる物語である。唯一無二でありながら集合的な語り、死に取り憑かれた生の語り。というのも、この映画は永遠の別れの挨拶、葬送の挽歌でもあるからだ。2つのパートはそれぞれ、まったく同じ一連のシークェンスで幕を開けるが、第二部になると分岐していき、JLGの自画像――これが彼の最後のイメージとなる――で終わる。ベッドに腰かけ、ピガールによるヴォルテールの彫像のごとく上半身をあらわにし、身体の衰えをいっさい隠すことなく、指ならざるものについてのジャン゠ポール・サルトルによる論理的にして滑稽な二重の教訓話 を書き写す姿である。『シナリオ』は〔各パートの〕幕開けと同じく、繰り返しで終わりを告げる。すなわち、永遠回帰という、時間――それは映画にとっての唯一ではないにしても大きな問題だったことになるだろう――が過ぎゆくものではなくなった瞬間の形象とともに。

 


 

『シナリオ:予告篇の構想』Exposé du film annonce du film “Scénario”
監督:ジャン=リュック・ゴダール
概要(エクランノワール・プロダクションによる)

2021年10月、ジャン=リュック・ゴダールは『シナリオ』という6つのパートからなる⻑篇映画の企画の構想説明を行った。静止画像と動画像を混ぜ合わせ、読むことと見ることの中間にあるような映画である。

『シナリオ』Scénarios
2024/France , Japan/18min

脚本・編集:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ファブリス・アラーニョ
製作主任:ジャン=ポール・バタジア
製作助手:オーレリアン・プティ、リゾン・ドゥート

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『シナリオ:予告篇の構想』Exposé du film annonce du film “Scénario”
2024/France , Japan/36min

脚本・編集:ジャン=リュック・ゴダール
共同執筆:ジャン=ポール・バタジア、ファブリス・アラーニョ
助言:ニコル・ブルネーズ
撮影:ファブリス・アラーニョ
製作主任:ジャン=ポール・バタジア
製作助手:オーレリアン・プティ、リゾン・ドゥート

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監督:ジャン=リュック・ゴダール

エクランノワール・プロダクション(フランス):ミトラ・ファラハニ
アルテ・フランス(フランス):ファブリス・ピュショー
ねこじゃらし/Roadstead(日本):川村岬
アソシエイト・プロデューサー:槻舘南菜子