オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~

上映スケジュール

2023/6/2(金)〜6/29(木)

6/2(金)12:00-『田園詩』(13:40終)/13:55-『歌うつぐみがおりました』(15:17終)
6/3(土)12:00-「中短編集3」(13:20終)/13:40-「中短編集2」(15:15終)
6/4(日)12:00-『落葉』(13:40終)/14:00-「中短編集1」(15:15終)
6/5(月)16:55-「中短編集1」(18:10終)/18:30-『落葉』(20:10終)
6/6(火)16:55-『歌うつぐみがおりました』(18:17終)/18:35-『田園詩』(20:15終)
6/7(水)16:55-「中短編集2」(18:30終)/18:45-「中短編集1」(20:00終)
6/8(木)16:55-『落葉』(18:35終)/18:50-「中短編集3」(20:10終)

6/9(金)14:30-『そして光ありき』(16:17終)
6/10(土)14:30-『月の寵児たち』(16:15終)
6/11(日)14:30-『そして光ありき』(16:17終)
6/12(月)18:35-『月の寵児たち』(20:20終)
6/13(火)18:35-『田園詩』(20:20終)
6/14(水)18:35-『そして光ありき』(20:22終)
6/15(木)18:35-『月の寵児たち』(20:20終)

6/16(金)13:25-『唯一、ゲオルギア』★途中休憩2回あり(17:45終)
6/17(土)13:25-『素敵な歌と舟はゆく』(15:25終)/15:40-『群盗、第七章』(17:45終)
6/18(日)13:25-『唯一、ゲオルギア』★途中休憩2回あり(17:45終)
6/19(月)12:05-『蝶採り』(14:05終)/14:20-『ここに幸あり』(16:25終)
6/20(火)12:05-『群盗、第七章』(14:10終)/14:25-『素敵な歌と舟はゆく』(16:25終)
6/21(水)12:05-『唯一、ゲオルギア』★途中休憩2回あり(16:25終)
6/22(木)12:05-『ここに幸あり』(14:10終)/14:25-『蝶採り』(16:25終)

6/23(金)13:55-『素敵な歌と舟はゆく』(15:55終)
6/24(土)13:55-『月曜日に乾杯!』(16:07終)
6/25(日)13:55-『皆さま、ごきげんよう』(16:00終)
6/26(月)13:55-『汽車はふたたび故郷へ』(16:07終)
6/27(火)13:55-『月曜日に乾杯!』(16:07終)
6/28(水)13:55-『汽車はふたたび故郷へ』(16:07終)
6/29(木)13:55-『皆さま、ごきげんよう』(16:00終)
*6/29終映

料金

通常料金設定
★『唯一、ゲオルギア』のみ一律2,400円(招待券、未来券使用不可/サービスデイ割引適応なし)

*上映日1週間前より電話予約を受付。定員に達した時点で予約受付終了。定員未満であれば予約なしでも大丈夫です。
*券売と座席指定は当日先着順。
▶予約詳細はこちら◀

公式サイト

ノンシャランといきましょう、こんな世界だからこそ。
人生の達人、イオセリアーニの素敵な世界へようこそ。

ジョージア(旧ソ連グルジア共和国)に生まれ、映画製作を行うも上映禁止など制限を受け、故郷を後に新天地パリヘ。カンヌ、ヴェネチア、ベルリンなど世界各国の映画祭で数々の賞を受賞し、ゆるぎない評価を得ているオタール・イオセリアーニ。『月曜日に乾杯!』『素敵な歌と舟はゆく』など、これまで公開された作品群に加え、パリに拠点を移してからの初長編『月の寵児たち』、アフリカのセネガルで撮影された『そして光ありき』、現在の世界情勢にも通じる、ジョージアの歴史や文化を描いた4時間のドキュメンタリー大作『唯一、ゲオルギア』や、ジョージア時代の短編、トスカーナやバスク地方で撮影されたドキュメンタリーなど初公開となる作品を一挙上映!反骨精神をスパイスにセンスの良いユーモアでノンシャランと笑い飛ばすイオセリアーニの素敵な世界で、ちょっとした幸福を体感あれ!


 

 


 

上映作品編成表(6/15更新版)

 


 

《初公開の長編2作品と3部作ドキュメンタリー》

 

月の寵児たち

1984年/フランス、イタリア/102分

18世紀末の絵皿と貴婦人の裸体画をめぐる物語。
 
 
 
 

そして光ありき

1989年/フランス、イタリア、ドイツ/106分

ディオラ族の牧歌的な生活と、産業により文化が侵食されていく様を寓話的に描く。全編アフリカで撮影された異色作。
 
 
 
 

唯一、ゲオルギア

1994年/フランス、ドイツ/第1部:91分、第2部:69分、第3部:86分

ソ連が崩壊に向かい、政治的混迷を深め内線が勃発したゲオルギア(ジョージア)。祖国が無くなるかもしれないという思いから製作を決意した。
現在の世界情勢とも通じる4時間におよぶドキュメンタリー大作。
 
 
 

 


 

《ジョージア時代の短編や貴重な中編作品》

 

四 月

1962年/ジョージア/47分

物質的な豊かさを求めるうちにケンカを繰り返すようになった若い男女が、愛の大切さに気づくまでを、セリフを使わず音と映像だけでコミカルに描く。
 
 
 
 

水 彩 画

1958年/ソ連/10分

金を持ち出した夫を追いかける妻。夫が逃げ込んだ美術館で、2人はある家の絵を見つける…。
ソ連映画学院在籍中に製作された処女短編。
 
 
 
 

珍しい花の歌

1959年/ジョージア/16分

歌と共に様々な美しい花々が映し出される。
年老いた造園家が、庭園に花や石などを使って丁寧に飾りつけるが…。
監督の意に反して、検閲によりロシア語のナレーションがつけられた。
 
 

エウスカディ、1982年夏

1983年/フランス/54分

1982年の夏にバスク地方を訪れたイオセリアーニは、バスクの文化にジョージアと通じるものを感じ、エレットの神の祭りとパゴル村の人々が演じる牧歌劇を撮影した。
 
 
 
 

鋳 鉄

1964年/ジョージア/17分

溶鉱炉での過酷な作業、タバコを喫いながら談笑する休憩時間など、ルスタヴィ冶金工場で働く工員たちの日常が描かれる。
本作を撮るため、イオセリアーニは身分を隠し、4ヶ月間この工場で精錬工として働いていた。
 
 
 

ジョージアの古い歌

1969年/ジョージア/21分

スヴァネティ、サメグレロ、グリア、カヘティの各地方の合唱風景の合間に、各地の人々の日常が描かれる。
 
 
 
 

トスカーナの小さな修道院

1988年/フランス/57分

トスカーナ地方にある修道院。5人の修道僧が礼拝堂で祈りを捧げている。
修道士たちの日常と並行して村人たちの暮らし。馬の飼育、ワイン作り、修道士の衣服の洗濯などが描かれる。
 
 
 

ある映画作家の手紙。白黒映画のための七つの断片

1982年/フランス/21分

カフェ、街のベンチ、毛皮のコートの女たち、地下鉄のホームで酒を飲み歌うホームレスたち、散歩する犬たち…。
イオセリアーニ流のパリの観察であり、後の作品に登場する様々な要素が既に映し出されている。
 
 
 

 


 

《長編作品》

 

落 葉

1966年/ジョージア/95分

ワイン工場の若い技術者ニコは、真面目な人柄で職人たちからも信頼を得ていた。
工場はノルマ達成のため、未成熟のワインを瓶詰するよう命じる。ニコは強硬に抵抗するが…。
 
 
 

歌うつぐみがおりました

1970年/ジョージア/81分

若きティンパニー奏者のギアは、気が多くルーズだが悪気がないので憎めないヤツだ。今日もまた約束事と時間に追われて生きる彼に、思いもよらぬ結末が…。
 
 
 
 

田 園 詩

1976年/ジョージア/98分

ジョージアのとある農村にトビリシから弦楽四重奏団の若者たちが夏合宿にやって来る。
彼らは練習をしながら、村人たちと交流する。
 
 
 

蝶 採 り

1992年/フランス、ドイツ、イタリア/118分

フランスの古い城館で余生を過ごす2人の老婦人。森でピストルを撃ち、オーケストラに参加したりと充実した日々を送る彼女たちの元に、バブル景気の日本から、城を買いたいとビジネスマンがやって来た…。
 
 
 
 

群盗、第七章

1996年/フランス、スイス、イタリア、ロシア、ジョージア/122分

中世から現代へ、ジョージアからパリへと時空を超えて繰り広げられる荒唐無稽なジョージア史劇。
郷愁の切なさに涙するラストシーンは圧巻。
 
 
 

素敵な歌と舟はゆく

1999年/フランス、スイス、イタリア/117分

郊外の屋敷に住む、鉄道模型とワインが大好きな父、パーティー好きな実業家の母、街で物乞いやバイトに明け暮れる長男。
金持ち一家を中心に風流な浮浪者、カフェの看板娘や鉄道員、はてはマラブーやラブラドールまで!様々な人と動物がパリを舞台に交錯するエピソードが、なめらかなカメラワークによってしりとりのように連なってゆく。
 
 
 

月曜日に乾杯!

2002年/フランス、イタリア/128分

フランスの小さな村に家族と暮らすヴァンサンは、毎日工場に通って単調な仕事をこなしている。
平凡な日常にあるささやかな幸せに気づかせてくれる極上のリラックス・ムービー。
 
 
 

ここに幸あり

2006年/フランス、イタリア、ロシア/121分

現代のパリ、突然大臣の職を追われ、仕事、妻、家…すべてを失ったヴァンサン。
思いがけず訪れた、自由気ままな人生の休暇。ヴァンサンは昔住んでいた場所に帰り、懐かしい友だちと酒を飲み、歌を歌い、音楽を奏で、癒されてゆく。
 
 
 

汽車はふたたび故郷へ

2010年/フランス、ジョージア/127分

映画監督になったニコは、検閲や思想統制によって思うように映画作りができないことに耐えかねて、自由を求めてフランスへと向かう。
ところがフランスでも、映画に商業性を求めるプロデューサーとの闘いがあったりと、映画作りは困難の連続…。
イオセリアーニが初めて実人生を重ねて描いた人間賛歌。
 
 

皆さま、ごきげんよう

2015年/フランス、ジョージア/121分

アパートの管理人にして武器商人の男と骸骨集めが好きな人類学者、そしてユニークな街の住人たち。
警察の取り締まりで、追いやられるホームレスたち。住人たちは立ち上がるが…。
混沌とする社会の不条理をノンシャランと笑い飛ばすイオセリアーニの集大成的傑作。
 
 

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