世界映画賞163部門ノミネート、82部門受賞、2020年アカデミー賞2部門受賞の快挙
日常あたりまえに聞こえている”音”、それが突然、聞こえなくなる……
突如難聴に陥るメタルバンドのドラマーの主人公ルーベンが直面する状態を、観客がまるで彼になったかのごとく味わえる本作は、2021年を代表する映画の1本として、本年度アカデミー賞で作品賞・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞・編集賞・音響賞の主要6部門にノミネートされ、音響賞・編集賞の2部門を受賞した。
イブニング・スタンダード誌のレビューでは「ニコラス・ベッカーの並外れたサウンドデザインに観客は心を奪われる。大ヒット作『ゼロ・グラビティ』(アルフォンソ・キュアロン監督作)や『メッセージ』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作)を手がけたベッカーは、本作でもあらゆる場面で革新をもたらしていて、端的に言えば、こんなにも聴覚で味わう映画は稀だ」と評した。そして「これは、滅多に出会えない映画だ」とも。
本作を観た人は、人生を一変する困難に直面してもがく主人公の中に入り込まずにいられない映画の完成度の高さに感動しながらも、一様に「映画館で観たかった!」と整ったサウンドシステム下での鑑賞を望む声をあげる。
2019年/USA/120分
原題:Sound of Metal
配給:カルチャヴィル
出演:リズ・アーメッド、オリビア・クック、ポール・レイシー、ローレン・リドロフ、マチュー・アマルリック
監督:ダリウス・マーダー
原案:ダリウス・マーダー、デレク・シアンフランス
脚本:ダリウス・マーダー、エイブラハム・マーダー
撮影:ダニエル・バウケット
美術:ジェレミー・ウッドワード
衣装:メーガン・スターク・エバンズ
編集:ミッケル・E・G・ニルソン
音楽:エイブラハム・マーダー、ニコラス・ベッカー